< 謹賀新年 > 2017 年 革新の年の初めに


明けまして おめでとうございます。

2017年が、皆様にとって、Peaceful (平和)で、Productive (生産的)で、 Prosperous (繁栄の)一年になることを お祈りします。

 トランプ米国大統の誕生やブレグジットなど、予想を大きく超える政治・経済・社会の地殻変動が世界を驚かせた2016年。これを引き継ぐ 2017年は、様々な革新が起こる年になりそうです。

 恒例の NRF 大会 (米国小売業協会のBig Show) に、今年も参加します。1月15日からの3日間 ニューヨークで開催されるこの大会に、私は、31回(31年間)一度も休むことなく出席することになります。NRF から 講師を依頼されたこともありました。1991年、「日本のサービス、どこが違う」 (What’s Different about Service in Japan) のテーマで  NRF トップ・セミナーで話をしましたが、今回は、プレス扱いの受講者です。

今年のテーマは、「イノベーション、コネクション、ソリューション」 です。NRF ホームページのトップに上がっているのは、基調講演の 〝Driving Retail Transformation小売りのトランスフォーメーションに拍車をかける)。インテル社と リーバイス社のトップが講師を務める このスーパー・セッションの副題は 〝データ と、 スマートでコネクテッドな(つながる)テクノロジーが、どの様にして 驚くようなamazing 感動的)顧客体験を、提供するか?″です。

 私が注目するほかのセッションでも、How data will replace discounting( データがディスカウントに取って代わる。どのようにして?)といったテーマがあります。要するに、データの高度な活用によって、顧客体験を高めると同時に、ビジネスの収益性をあげること、が大会の基調テーマになるといえそうです。

 まさしく拙書 『 Fashion Business 創造する未来』で強調している、「デジタル」 と 「ディスラプション」 による新しいビジネスの時代に入るということでしょう。

 1月13日には、ニューヨークの JAA  (Japanese American Association) で講演をします。演題は、

         Fashion Business―未来は予測するものではなく、創るもの』

       ―日米ファッション産業の発展・成熟の50年史から未来を見る―

       ーグローバル時代の日本企業と個人の課題― 

 NRF2017大会の概要を含め、次回にご報告します。

 

 

Posted on  |  カテゴリー: テクノロジー, NRF大会報告  | 

< 『 Fashion Business 創造する未来』 の 出版を祝う会を 有難うございました>


 年をかけて書き上げた、『 Fashion Business  創造する未来』 の出版を祝う会が1115日、アニヴェルセル表参道で開催されました。15名の業界リーダーが発起人になってくださり、150名の方々が参加下さった、誠に光栄で有り難い会で、文字通り、感謝・感激でした。多士済々の顔ぶれで、「久しぶりにいろいろな方に会えた」、「心温まる会だった」、などのコメントをありがたく拝聴しました。

 発起人の皆様、ご多忙の中 お出かけ下さった皆様に、心からの御礼を申し上げます。

 三越伊勢丹の大西洋社長のご挨拶につづき、パーティの前に、この本を書いた想いを語れとのことで、25分のミニ講演をさせて頂きました。それは一言でいえば、「世界で〝産業革命以来″といわれる 大きな変革が起きている中で、日本のファッション産業が、〝周回遅れ″というべき、後れを取っている。このままでは、日本のFBは〝ゆで蛙になる″という危機感だ」 と申し上げました。

『 Fashion Business 創造する未来』について語る尾原蓉子

 

 <講演の要点は、次の3つです>

1.未来は創るもの――未来は予測するものではなく、創造するもの

未来は、過去の歴史と今日の決断・行動の延長戦にある→ 未来は創るもの

特に現在のような変革期は → 新たな秩序・ビジネスモデルを創る 大チャンス

キーワードは、「デジタル化」 と 「ディスラプション」(従来の秩序の破壊)

「ディスラプション」の事例 (本の第1部 パラダイム・シフトで紹介)の象徴的なものは          

Uber= 個人が提供するオン・ディマンド/シェアリングのタクシー                          Warby Parker= 中間業者を徹底排除したメガネの「ネット+」 のマーケティング                  Rent the Runway=ファッションを、レンタルやシェアリングにより 「個人財」から 「社会財」へ

  ◆ 肝に銘じるべきこと=「自らをディスラプトしない限り、他者にディスラプトされる」     

                

2.時代は 「個人の時代」 に移行 ――デジタル技術がそれを可能にする (スマホ一つで、、、)

         20世紀は、企業/大組織 が消費者を動かした時代

           今(21世紀)は、消費者(個人)が企業/産業を動かす、あるいは自らビジネスを始める時代 

   FBを歴史のコンテキストにおいて見ると、いくつかの明確なシフトがある (第2部 価値創造の変遷)

  1)「マズロー欲求の 5段階説」 ――第5段階の「自己実現」に入った人が増えている

           1970年代 ワールド創業者 畑崎広敏氏から鋭い質問が→「第5段階になったらFBどうなる?」 

           今、我々はまさしく「自己実現欲求」の時代に居る→ 人間の欲求は留まることなく変化。                 

  ◆ ビジネスは欲求の変化に合わせ進化すべし ――それが出来ていない

  2) 「価値創造の進化」  ――1960年代から10年刻みで見たチャートが興味深い

           価値創造の主なプレイヤーと創造された価値の変遷は、20世紀では

               主なプレイヤー= 製造業→アパレル卸→DCブランド→SPA  

               創造された価値= おしゃれな既製服→流行→ブランド/個性→価値ある価格

          21世紀に入って―ここから、企業主導→ 消費者(個人・個客)主導へ移行

             2000年代:主要プレイヤー=ネット/Luxブランド→ 創造された価値=利便性/高質な体験

             2010年代:主要プレイヤー= 生活者/社会意識企業→ 創造された価値=社会善/感動

  他の2つのチャートも吟味して読んでほしい

       3)ソリューション(問題解決) vs エモーション(個人の感情・感動)の価値

       4)ファッション市場を拡大する3つのけん引力=High Style、High Performance、High Devotion

  ◆ 「個人の時代」: キーワードは   パーソナル化 &サービス化

                      パーソナル化=個人のニーズ/ウォンツ → AI (ビッグデータ/深層学習)

                      サービス化=モノをサービス化する

              企業の戦略は 顧客セントリック & オムニチャネル

    第3部は、「産業構造がどう変わる」、「日本企業が今すぐ取り組むべきこと」を書いている

                       EC化とデジタル化、オムニチャネル、など

 

3.グローバル時代の 日本からの発信――日本は優れた資源・資産を持っている (第4部)

           =素晴らしい自然、自然を愛で、自然と共生する精神・哲学・思想→ 日本のDNA 

            そこで育まれた文化の厚み 、「もったいない」精神、用の美、、、

            世界でこれだけの、資産を持っている国はない →日本に自信を持とう

  ◆ これを、企業も、個人も大事にし、成長・発展のパワーにすべし。

 

以上、講演で強調したポイントを書きました。 本は 4部に分けて書かれています。是非読んで、行動を起こしてください。

           ① FBのパラダイム・シフト

           ② 価値創造の新たな方向とファッション

           ③ FBの未来構造と、FB企業が今すぐ取り組むべきこと

           ④ グローバル化の中で、日本企業と個人の成長・成功の課題

 

読んで頂きたい方:は、未来を創る発想と 勇気・行動力のある人。特に、未来を担う若者です。

ご出席くださった方に、お願いしました。 後輩、そして、これはという若者を啓発して頂きたいと。

 

 「未来は、予測するものではなく、創るものである」。〝創るのは(誰かが、ではなく)、あなた″、そして〝いずれ、そのうち″ではなく、〝今″、であることを再度強調したいと思います。

Posted on  |  カテゴリー: ファッション・ビジネス, ファッション・ビジネスの未来, 小売ビジネスの革新, 未分類  | 

<ファッション・ビジネス留学: M B A でなく M P S 学位を重視する F I T の G F M>  


 ビジネススクールの学位で、MPS ( Master of Professional Studies ) をご存知ですか?

 ビジネススクール留学といえば、もっぱらMBA( Master of Business Administration ) と考える人が多いと思います。しかしファッション・ビジネスでは、ファイナンス(財務)や組織体のマネジメントだけでなく、消費社会やファッションの真の理解、クリエ-ション(創造活動)のマネジメント、製品開発を含むマーケティングやブランディング、など多岐にわたる専門的分野を束ねてのグローバル経営、がますます重要になってきています。

 MPSはその意味で、まさしく「実学の経営者養成コース」といえます。

 MPSを授与するFB(ファッション・ビジネス)関連大学院で、世界で唯一と思われるニューヨークのFIT(ニューヨーク州立大学 Fashion Institute of Technology )をご紹介しましょう。

(このGFMコースを紹介する「留学セミナー」が1121日(月)夜に開催されます。詳しくは、添付ご案内、あるいは日本FIT会のホームページ http://www.fitkai.jp/ をご覧ください) 留学セミナー第4回 チラシ(2016.11月21日開催)

 GFM( Global Fashion Management ) と呼ばれるこのコースは、3 年以上の実務体験を持つ社会人対象で、18か月(3セメスター)の過程終了で修士号が授与されます。毎年 178 名の選りすぐられた学生が、世界の 10カ国以上からニューヨークのFITに来て学んでいます。カリキュラムは、ファッション・マーケティングからアパレルの生産・ソーシング、デザイン活動、デジタル技術、などをカバーする、戦略やマネジメント、財務・法務(知財権やライセンス契約)など、FB のエグゼクティブに不可欠な知識と能力を身に付けさせる、現場体験を交えた実学の修士コースです。

 特にユニークなことは、通常の科目に加え、3週間の集中セミナーが、ニューヨークとパリ、そして香港で行われます。パリでは、ラグジュアリー・ビジネスを中心に、理論と実践を学びます。香港では、中国の産地にも足を延ばし、モノづくりとアジア市場を中心に学びます。これは、フランスのIFM (Institut Francaise de la Mode =産学連携大学 ) と、香港工科大学との 3 校のコラボレーションで実施されるものです。今年は初めて、研修に日本を組み込んでもらい、トヨタの工場見学や、東京のファッション市場の視察が行われることになりました。

 1121日開催の「留学セミナー」では、FITの大学院のトップ( Dean )と、GFM コース学科長なども来日し、またGFMに今在籍する 在校生や卒業生も、登壇し、体験談を披露することになっています。

 実は FIT/GFM コースには、ユニクロの奨学金(米日カウンシル TOMODACHIフェローシップ)が設定されており、過去3回開催したこのセミナーから5名の留学生が出ています。 日本からの海外留学生が非常に減っている現状を危惧し、日本FIT会では、このセミナーに力を入れています。

 GFMコースへの留学の最大の成果は、「世界のリーダーを目指す若者と親しい友達になること」と言い切る卒業生もいます。

 グローバル化と、そのための人材育成が叫ばれる中、できるだけ多くの企業、あるいは個人が、このようなチャンスを逃すことなく、個人の成長、企業の発展を目指してほしいと願っています。

Posted on  |  カテゴリー: FIT大学院のGFMコース, グローバル, プロフェッショナル, 人材育成, 留学  |