キャリア

「Purpose に導かれて」――日経ARIAに インタビューが掲載されました

 『日経ARIA』をご存知でしょうか? これは、40-50代の働く女性向けのWEBメディアです。 「女性の活躍」 の議論になると、20代、30代の女性が中心になりがちですが、今までありそうでなかった 40-50 代で向けのウェブメディアが生まれたことを嬉しく思います。

その『ARIA』を含む働く女性のためのウェブメディアを総括しておられる 日経xwomanの羽生祥子総編集長のインタビューで、尾原の想いを語らせていただきました。3回シリーズの掲載で、各回のテーマは

(1)困難の乗り越え方を考えることは楽しかった (掲載済み)
(2)ライフシフトには働く目的と「資産」が必要   (掲載済み)
(3)リーダーは「地図よりコンパス」で道を示して (来週掲載予定)

リンクは https://aria.nikkei.com/atcl/column/19/012800152/ です。

「ARIA(アリア)」とは、オペラ用語の「独唱」。舞台の中央でスポットライトを浴び高らかに歌い上げる、そんなイメージでの命名だとのこと。米国の高級百貨店ノードストロムにも、かつてEncore(アンコール)という売り場があり、サイズもちょっと太目で華やかなカクテルドレスなどが並んでいました。

2014 年に私が設立した WEF(一般社団法人 ウィメンズ・エンパワメント・イン・ファッション)での女性の活躍の実態調査でも、女性は年齢と共に、いくつかの異なるステージを進みます。20代は、キャリアの出発点。新しい仕事に意欲を燃やし、懸命に仕事に取り組みます。30歳前後には、結婚・出産・子育てといった問題など、キャリアと両立させるには覚悟と創意工夫、周りの理解と協力が不可欠なステージに入ります。

そして 40代、50代。女性活躍推進の視点からは、上級管理職あるいは役員、経営者への道を進むことを期待される半面、現実的には立ちはだかる壁にも直面する。また人生のちょうど中央、折り返し地点に立つことから、これまでの生活を振り返り、やりたかったこと、悔やまれること、など振り返る機会も増えます。同時に、新たにやりたいことが湧き出てきた人も、子育てから解放される人も、世のしがらみに縛られないで自由に飛び立ちたい想いが強まった方もあるでしょう。

 人生をどう生きるか? これは、人それぞれが自分の選択をする、という意味で、自己責任の世界です。

 願わくば、“Purpose(目的)”をもって生き、この世から旅立つときに、「ああ、私の人生、よかったな」 と思えるものにしたいと、私は考えています。

(次回からは、米国小売業大会、NRF2020 Big Show のハイライトをシリーズでリポートします。)

 

 

<『Break Down the Wall』の出版記念会が 12月10日 開催されます> 

 9月に出版された拙著 『Break Down the Wall 環境、組織、年齢の壁を破る』 の出版記念の会が、WEF(一般社団法人 ウィメンズ・エンパワメント・イン・ファッション)主催で、開催されます。尾原も40分の講演をしますので、ご関心のある方はご参加いただけると嬉しいです。

【日 時】  2018年12月10日(月) 17時-19時30分 (受付開始:16:30~)
【参加費】 おひとり 5,000円(税込) ※著者サイン入り書籍 1冊付き
【会 場】 赤坂サンスカイルーム D会議室
〒107-0052 東京都港区赤坂2-14-32 赤坂2・14プラザビル 3階 

           お申込みは → http://www.wef-japan.org/news/1171.html 

 この本を書いた想いは、これからのキャリアを創ってゆく方々に、誰もが出会う様々な壁、中でも自分自身の意識の壁を、打ち破って欲しいとの切なる願いです。当初考えていたタイトルは 『キャリアの天井を突き破る』 だったのですが、これからの時代に生き甲斐のあるキャリアや人生を創るためには、組織を上にあがる(偉くなる)こと以上に、新しい商品や事業の開発、世の中の何かがおかしい、何かが欠けていると自分が感じることに取り組み解決策を生み出す、といった、主体性をもった姿勢が重要だと考えたからです。

 ただそれを進めるなかで、いろいろな壁、社会通念や子育て/介護などの環境、組織、年齢、といった壁が立ちはだかる。それを、どう破ってゆくのかを、私の経験と、そこから得た教訓(自分自身に対しても)を書いたものです。

 1962年に旭化成新入社員としてキャリアを始めた尾原蓉子という一人の女性が、この世の中で、物事はこうあって欲しいと願う、その思いが自分を動かし、人に助けられ、多くの方々の共感や熱意そして支援を頂いて、少しずつ形になり、社会を動かしてゆく。そんな人生経験と感動を、若い世代の皆さんと共有してゆきたい。そんな願いをこの本に込めました。

 この本をきっかけに、日経スタイル(電子版) が 「キャリアの壁をどう破るか」のテーマで、業界著名人と尾原の対談シリーズ(4回)を掲載しています。対談させて頂いた方すべてが強調されたのは、「現代の物事の選択肢は多種多様であり、すべての個人はそれぞれの個性を持っている。他人と違う道を拓いて、自分の存在感を明示し、それに磨きをかけて、自分のキャリアを創って欲しい」ということでした。

 各氏との対談は、下記をご覧ください。

第1回の エアークローゼット創業者 天沼聡社長(11月14日掲載):

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO37564550Z01C18A1000000?channel=DF061120184459

ビームスの設楽洋社長 (11月21日掲載):

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO37751060U8A111C1000000?channel=DF061120184459

一橋大学名誉教授の石倉洋子氏 (11月28日掲載):

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO37999920Q8A121C1000000?channel=DF061120184457&lra

デザイナーの皆川明氏 (12月5日掲載予定)

                                                                                               (以上)

“壁破り戦記” 『Break Down the Wall―環境、組織、年齢の壁を破る』 を出版しました

 『Break Down the Wall―環境、組織、年齢の壁を破る』 と題する本を日本経済新聞出版社から、出版しました。9月中旬から本屋さんに並んでいます。

 “壁破り戦記”とは、この本の編集者である日経出版社の雨宮百子さんが付けてくれたタグラインです。

(株)ファーストリテイリングの柳井正CEO推薦 「尾原蓉子 生涯一教師」 「尾原先生との出会いが私の人生を変えました.この本は、女性は勿論、男性にも読んでもらいたい。」

米国FITへの留学がきっかけで、“ファッション・ビジネス”という言葉や仕組みを日本に始めて紹介した1968年から、IFIビジネススクールの創設、WEF(女性活躍支援NPO)立ち上げに至る私の仕事人生を振り返って、立ちはだかる制度や社会通念の壁に、どう立ち向かい、乗り越えたり打ち砕いたりしてきたか、を書いた本です。

 その想いは、これからのキャリアを創ってゆく方々に、誰もが出会う様々な壁、中でも自分自身の意識の壁を、打ち破って欲しいとの切なる願いにあります。

 尾原蓉子という一人の女性が、この世の中で、物事はこうあって欲しいと願う、その思いが自分を動かし、人に助けられ、多くの方々の共感や熱意そして支援を頂いて、少しずつ形になり、社会を動かしてゆく。そんな人生経験と感動を、これからの若い世代の皆さんと共有してゆきたい。そんな願いをこの本に込めました。

 その意味で本書は、2016年に出版した私の著書 『Fashion Business 創造する未来』 (繊研新聞社出版)の “未来を創る”ための、心構えや姿勢を書いた、いわば二部作の一部でもあります。 

                        

 嬉しいことに読者からは、大いに共感した、元気やパワー、エネルギーをもらった、といったコメントをたくさん頂きました。

  アマゾンの書評では、「著者自身のこれまでの半生を縦糸に、多くの事例をふまえて、ビジネスウーマンへの励まし、ビジネスマンへの警鐘、ビジネスパーソンへの教訓を横糸に、人生の基本が大変説得力を持ってわかりやすくかかれている。」というコメントもありました。

 私が敬愛する中野香織さんは、 服飾史家として著書も多く、グローバルな文化研究で長年大学教授も務められている方ですが、そのオフィシャルブログに書いてくださっていることを、抜粋して引用させて頂きます。

  「著者がどのように、国籍の壁、ジェンダーの壁、環境の壁、組織の壁、年齢の壁を乗り越え、周囲を巻き込みながらキャリアを積んできたのか。具体的経験が記され、経験から抽象的な法則が導き出されながら、その時々の日米のファッション・ビジネスの状況もうかがい知ることが出来ます。異文化とのギャップが、具体的にどのような場面に出てくるのかということも、実体験を通して語られてなるほどと思わされます。また、カルロス・ゴーン、ヒラリー・クリントン、ルチアーノ・ベネトンなど著名人との交流が紹介される部分も楽しい。

  (中略) 仕事をしていく上で、それぞれのステージにおいて壁にぶつかっている方 (男女を問わず)に、キャリアと照らし合わせながら様々なことを考えるヒントを与えてくれる、誠実な激励にあふれる本です。」 http://www.kaori-nakano.com/2018/09/30/22585/ )

  日経新聞のウェブサイト 「出世ナビ」の「若手リーダーに贈る教科書」での紹介はhttps://style.nikkei.com/article/DGXMZO35593750Q8A920C1000000?channel=DF100520160089 をご覧下さい。(「若手リーダーに贈る教科書」は、毎日数百冊が世に出るとされる新刊書籍の中で、本当に「読む価値がある本」は何かを、書籍づくり第一線に立つ日本経済新聞出版社の若手編集者が、自社刊行本の「イチオシ」を紹介するページだそうです。)

   「ファッションが売れない!」

ファッション・ビジネスが大きな壁にぶつかっています。これまでの成功体験が役立たなくなり、新しい突破口を開くことが不可欠になってきました。それを実現する、つまり 「未来を創る」 のは、あなたです。

 人生100年時代を迎え、その半分以上の時間を費やす仕事/キャリアにどうとり組むか。とくに働き方が大きく変わるこれからの時代にふさわしい生き方とは何か?

 人は皆、個性を持っています。それを生かしながら、主体性をもって生きることで達成できるものは大きい。様々な障害が立ちはだかっても、時代の変化を利用・活用することで、それを打ち砕きながら自分のキャリアや人生を創る事が出来る。そしてそれこそが企業にとって大きな力になる、と私は信じています。