<2015年が 日本とファッションにとって よい年になりますように>

Pocket
LINEで送る

尾原新年おめでとうございます。

  今年の干支は 乙未(きのと ひつじ)。 私が尊敬する老荘思想研究の第一人者 田口佳史氏の解説によれば、乙(きのと)は、「昨年出た芽が勢いよく伸びたが、外の環境の抵抗に合って ぐにゃっと曲がってしまっている状態を表す象形文字。したがって、さらに力を注いで突破する事。未(ひつじ)は、木の上部の枝葉が茂ることを表し、下部が暗くなっていることを表している。したがって『明るくする』ことを重視して行う事。」

「両方合わせると、折角出た新しい芽も、出てみると風雨などに揺らいでまっすぐには伸びられず、紆余曲折がある。さらに新しい芽と同時に生じた反対の勢力も伸びてくる。さらに上層部だけが先行しがちで下層の無理解反発を生じかねない。そこで、よくよく歩調を合わせ、上下一体となって進むことを心がける必要がある」 とのことです。まさしく、国の政治にも、企業運営にも、個人の行動にも、当てはまると感じます。

 

  いま、厳寒のニューヨークに来ています。

ファッション小売業では、この時期セール商品が店舗にあふれていたのですが、昨年から百貨店などの「セールはネットで」傾向が強まったせいか、売り場は比較的きれいです。

  嬉しい事がありました。久しぶりにJAL(日本航空)の国際線に乗ったのですが、34年前とは大違いに顧客サービスが向上し、スタッフも乗務員、地上スタッフ全員がにこやかで親切なのに驚きました。食事も従来の 「国際線定番的な機内食」 ではなく、日本的な食材と味を活かした、「コンテンポラリー」なメニューで、とてもエンジョイ出来ました。危機的状態の企業が、ここまで生まれ変わったこと。会社更生法適用からわずか2年で 営業利益2000億円という V 字回復を達成した稲森和夫のパワーに、あらためて感服しました。

  東京オリンピックへ向けて、日本への関心と理解が深まりつつある今、ナショナル・キャリア―としての日本航空が生まれ変わった事は、日本と日本文化のグローバル展開の可能性を象徴するものと思います。

  ファッションでも同様の事が起こる  2015 年になることを祈念したことでした。