『ハーバード驚かした日本語スピーチ 多様性に配慮問う』 の日経尾原記事への反響

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 日経STYLEの“出世ナビ”に掲載された筆者のインタビュー記事に、予想外の反響があり驚いています。特に意外だったのは、現在の女性を取り巻く環境の不備が強調されるが、以前とは比較にならないほど良くなっていることを意識している若者やキャリア女性が少ないこと、でした。女性も男性と同様に仕事に取り組むのが当り前、と考えられるようになったのはごく最近であり、多くの先達の努力の結果であること、を知って頂きたい。さらに、女性の活躍やダイバーシティ重視の考え方の推進には、まず当事者の現状認識(過去から現在、そして未来への展望を含む)と、当事者自身が「変化のための革新」に取り組んでいただくことが不可欠であると、改めて痛感しました。  

 記事は、先月(7月2027日) 上・下の 2 回シリーズで日経オンラインに掲載されたものです。見出しは下記です。ちょっと面はゆいのですが、読んでいただけると嬉しいです。

(上) 「ファッションビジネスの女性伝道師 柳井さんも一目」https://style.nikkei.com/article/DGXMZO18383480S7A700C1000002?channel=DF180320167075

 (下) 「ハーバード驚かした日本語スピーチ 多様性に配慮問う」https://style.nikkei.com/article/DGXMZO19057370Q7A720C1000000?channel=DF180320167075

  予想をしなかった反響とは

1.「そんな時代があったんだ!」――大学卒女子を男子と同条件で採用する大手企業は皆無だった!

大卒女子の就職への門戸は、閉ざされていた。お金を払っても仕事がしたい、と願うほどチャンスはなかった。東大を卒業して旭化成で責任ある仕事につけたのは、(積極的アプローチが拓いた)運のよい偶然だった。初任給は、“高卒男子の初任給に4年の年齢給を加えた額”と“大卒男子の初任給”との中間。理由は、「どんなに優秀でも、たった一人の女性大卒の処遇で数千人の会社の屋台骨を支える高卒男子の士気をそぐわけにはゆかない」 だった。電話に出ると、「誰か男おらん? おとこ!」 と言われるのが常だった。 → だからこそ、発奮したのです!

2.“自分から進んで道を切りひらく”――「それって、なかなか出来ないよね」

誰かが、あるいは会社や行政が環境を整えてくれ、それに沿って、あるいはそれに乗って、自分がスムーズに成長・昇進してゆくことを期待している人が多い。しかし、これまでなかった道や扉を開くのは、自然現象や “誰かパワーのあるひと” がやってくれることではなく、個々人が自分の問題として改善する努力が不可欠。何故なら、→ その方が、一般論ではない、現場に即した、当事者ならではのイノベーションを起こしやすいから。

3.“英語しか分からない人に向けて、日本語でスピーチをする!”―-「すごいアイディアだけど、そんなこと、思いつけない!」

ハーバード大学のAMPコースの卒業式で、外国人受講生代表としてスピーチを頼まれたとき、米国の教授や受講生に、世界各地から集まった文化も価値観も違う受講生への理解と配慮を求める一策として、スピーチの冒頭を日本語で話しかけた。会場は、水を打ったような異様な静けさに。この手法は、異なる言語の背後に、それぞれの国や歴史や生身の人間がいることを、最も端的に伝える方策として非常に有効であった。 ただ、このアイディアが、すぐに浮かんだわけではない。それ以前にも、言語と文化の違いが障害となって合意に至らないことを数多く経験し、折にふれ解決策を探していたことから、生まれたアイディアだ。  -→ 「窮余の一策」は、日頃の意識と試行錯誤体験から ひらめくもの。

努力を重ねている人を、チャンスの女神は、見てくれていると私は信じています。“チャンスの女神には、前髪しかない” と言われますが、問題意識をもって日々研鑽していれば、チャンスが来たとき、それをチャンスと気づいて、通り過ぎる前に、前髪をつかむことが出来るのです。

                 * * *

仕事を持っていること、仕事を通じて社会に貢献できることに感謝し、日々成長を続けたいものです。 感謝の気持ちは、会社や社会、同僚や上司、先輩たち、そして誰よりも、自分の仕事を支えてくれている家族や支援者たちに捧げましょう。

ツイッターに、尾原の記事を読まれた方の、こんなツブヤキがありました。

 “ 『女性も自らの能力やリーダーシップに磨きをかけていってほしい。』 ~この人に言われたら 『はい。』 って言うしかないなあ~。すっげーカッコいい!~” 

書いてくださった方に、感謝と敬意をささげます。