2018年 明けましておめでとうございます。本年が皆様にとって、素晴らしい年になることを祈っています。今年もどうぞよろしくお願い致します。

今年の元旦は、いつもにもまして、新しい年への期待感と、変革への焦燥感があります。

 恒例のNRF(米国小売業協会)の大会は114日から始まりますが、今年のテーマは、“小売りのトランスフォーメーション”、AI や  IoT 、ARなどの多様なテクノロジーがいよいよ実行されビジネスが大変革を遂げる年、としています。

 ひるがえって、今年の干支は「戊戌(つちのえ いぬ/ぼじゅつ)東洋思想の権威、田口佳史氏の解説によれば、「『戊』は茂です。例えば樹木が茂るのは一見良いことのようですが、見方を変えれば日当りや風の通りが悪くなり、奥の方では葉や小枝が枯れてきて、その末その樹木自体の生命力にも影響をする事態になります。したがって、一見隆盛繁栄に見える企業も、奥へ分け入ってよくよく検査をすれば、旧態依然とした考え方、行い方、慣習、などがいまだ残っている事も多く、そこから来る弊害、特に改善意欲の無さから来る事なかれ主義の増長など、致命的になりかねない病根が見受けられることになります。」 「『戌』も同様に茂と同意義で、とかく枝葉末梢が茂りすぎて、根本を傷めることを意味します。したがって今年こそ、枝葉末梢、無駄や過剰などを勇気をもって伐採し、先行きを想定して剪定をし、根に養分が充分にまわる様にすること。」とのことです。(田口佳史氏ブログ http://www.tao-club.net/blog.shtml より)

 この2つの考え方を踏まえて、あらたな企業体制、ビジネスのしくみを組み上げるのが、今年の課題だと私は考えています。ちょうど1991年にバブルがはじけた頃、“リエンジニアリング”(企業を根本から変える業務革新=顧客にとって価値を生まない活動を徹底的に削除し、あらたなビジネスプロセスを組み上げること)の必要性が盛んに言われました。今、喫緊の課題とされるビジネス変革は、これと同じ方向性のものですが、大きく異なるのは、デジタル・テクノロジーの爆発的発展です。安価に、また使いやすくなったテクノロジーを活用して、他社とのコラボレーションやプラットフォームを構築し、大企業ばかりでなく中小企業も成功(すなわち価値創造と個客満足)を実現できる年だと思うのです。

 無駄のない美しい形の富士山と咲き乱れる花々。こんな年になればと願いつつ、新年の想いを書きました。
 今年のNRF大会は、例年以上に厳しい寒さの中、ニューヨークで開催されます。このコンベンションには1986年から参加しており、今年で33回目の参加(1年も休まずの連続参加)です。

 次回はその報告をアップする予定です。